こんにちは。
私たちは、障害や難病を抱えた方に向けて、A型・B型の事業所を運営しています。
事業所を運営する中で、精神障害を抱えている利用者さんから「周囲から偏見や差別を受ける」という相談を聞くことがあります。
実際、周囲の人には理解しづらい行動や症状から、誤解や恐怖心を持たれてしまうケースも少なくありません。
ここでは、精神障害で偏見や差別を受ける理由や、そういった悩みがある場合の対処法、相談できる場所や利用できる制度について解説します。
精神障害者に向けられる偏見の種類
精神障害者に向けられる偏見には、以下のようなものがあります。
- 「危険な人」という偏見:精神障害者は暴力や犯罪を起こしやすいという誤解
- 「弱い人」という偏見:精神障害者は自分で生活できないという誤解
- 「怠け者」という偏見:精神障害者は努力が足りないという誤解
- 「変わった人」という偏見:精神障害者は理解できない行動を取るという誤解
私たちは、これらの偏見が事実無根であることを知っています。
しかし、健康な人たちにとっては、精神障害が理解できないというのも事実です。
このようなすれ違いが起きてしまうのは、悲しいことですね。
精神障害者が偏見を受ける理由
精神障害者に対する偏見には、以下のような理由があります。
- 精神障害に対する理解不足:精神障害について正しく理解していない人が多く、情報も不十分なため、誤解や偏見が生じやすい
- メディアの影響:犯罪の背景として障害をの存在を挙げるなど、精神障害者を犯罪者や危険人物として扱う報道が偏見を助長してしまう
- 歴史的な背景:昭和以前から続く「精神障害者は隔離されるべき」という考え方が根強く残っている
このように、精神障害者に対する偏見は、社会全体が抱える問題です。
そのため、精神障害を抱えるあなたが悪いわけではありません。
現在、日本では、障害者に対する差別を解消するよう、法律や制度の整備が進められています。
そのため、偏見や差別で困った場合には、支援制度を利用しながら解決していくことが可能です。
偏見を向けられたときに相談できる場所
偏見を向けられたときは、一人で抱え込まずに周囲に相談することが大切です。
相談できる場所は、以下のようなものがあります。
医療機関
まずは、生活の中で困っていることを、主治医やカウンセラーに相談してみましょう。
精神的なサポートを受けたり、偏見との戦い方を教えてもらったりできます。
また、必要に応じて、利用できる制度に繋げてくれることもあるでしょう。
福祉サービス
地域の福祉センターや保健所では、精神障害者向けの相談窓口を設けています。
たとえば、私たちワンネスのある愛知県なら、精神保健福祉センターのホームページから相談窓口が検索できます。
当事者団体
同じ境遇の人と交流することで、励みやヒントを得ることができます。
NPOのほか、病院のデイケアや就労支援事業所でも、悩みを持つ仲間を見つけることができるでしょう。
支援員
訪問看護や、担当のケアマネージャーなど、各種支援員に相談してもいいでしょう。
また、就労移行支援事業所に通っている方は、スタッフに話を聞いてもらうこともできるかもしれません。
たとえば、私たち「ワンネス」では、利用者の方と定期的に面談を行い、日常生活で困っていることがないかヒアリングしています。
支援制度について
精神障害者に対する偏見や差別を解消するために、国や自治体はさまざまな支援制度を実施しています。
- 障害者差別解消法
- 障害者総合支援法
- 精神保健福祉法
あまりに悪質な偏見や差別にさらされた場合は、弁護士などに相談し、法律に守ってもらってもいいでしょう。
これらの制度を活用することで、精神障害があっても、安心して生活を送ることができます。
まとめ
精神障害で偏見を受けてしまったときは、一人で抱え込まずに周囲に相談しましょう。
相談できる場所はたくさんありますので、自分に合った方法で支援を受けることが大切です。
私たち「ワンネス」のスタッフも、よく利用者さんの相談に乗っていますよ。
【名古屋市中川区の就労移行支援事業所「ワンネス」では、利用者さんを募集しています。見学・説明は、メールフォームからお気軽にお問い合わせください。事業所紹介はこちらをクリック】